法人で生命保険/医療保険などに加入すると、保険料の一部や全部を経費化できるなど、税務的なメリット(多くの場合は「節税」ではなく「繰延」ですが…。)が出てくることがあります。
法人保険を加入する際に、この短絡的な「メリット」を殊更に強調して加入を勧める営業パーソンが後を絶ちません。
一方で、特に出口戦略の不備により税効果が全く取れない、もしくは加入した方が増税になったというケースの方が多いように感じます。
保険には、「貯蓄機能」と「保障機能」がありますが、今回は「保障機能」に関する出口戦略の注意点をお話したいと思います。
多くのクライアントが加入される「医療保険」「がん保険」「三大疾病保険」などは、法人の経営者にとっては必要不可欠な保障です。
ただこの保険金/給付金を「法人で受け取るのか」「個人で受け取るのか」によって、課税の費目自体が変わってきます。
安易に「経費」を目的に法人で加入し、保険金/給付金の受取の際に思わぬ大きな税負担が発生するようであれば、加入の意味が薄れてしまいます。
加入するときだけではなく、受取時の出口戦略をどうするのか。
ここまで検討した上で、保険の加入形態を検討する必要があります。